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サービス利用する際の「契約」って何だろう?

 

なんとなく使用している、「契約」という言葉。
一昔前は福祉サービスを利用する際には「措置」と呼ばれる、行政が主体となってサービスの割り振りをするという時代がありました。そこから、サービスを選択する自由質の向上に目が向けられ、「契約」へと制度が移行した歴史があります。

 

民法上、『契約自由の原則』には、下記のような内容があります。



①締結自由の原則
②相手方自由の原則
③内容自由の原則
④方法自由の原則

 

 

かなり簡略化した説明となりましたが、放課後等デイサービスを利用する際も、事業所ごとに契約が必要となり、①・②の視点で少しだけお話ししようと思います。

 

児童を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、札幌市でも毎年事業所数が増加しているというデータが出ている中、お子さんの成長や個性に合わせた療育を受けられる選択肢は多くなっていると言えるでしょう。最近は様々な特徴を持った事業所も増えています。みかづきもコンピュータの教育を主軸とするサービス提供をしています。

 

相談に来られるお子さんの中には、複数箇所の通所をしているケースも多くあります。福祉サービスにおける契約の『自由』とは、締結もさることながら、解除にも適用されます。

 

このことは事業者もしっかりと肝に命じておく必要があり、常に知識の更新や変化を受け入れて改善していかなくてはいけません。さらには選ばれる側に立っていると意識する必要があります。

 

反対にお子さんや保護者の立場に立つと、定期的にサービスの見直しをすることが大切だと考えます。札幌市では相談室で計画してもらうよりも、保護者の方がセルフプランを立てているケースが多いのではないでしょうか。客観的な視点でコーディネートしてもらうことができれば、ニーズの移り変わりにサービスをマッチングさせていくことが容易となる場合もありますが、札幌市では相談支援体制の充実を図っているものの、まだ十分ではない現状があると言えそうです。

日々の子育てや生活、就労で大変な保護者の方々が、新たな情報を探すのも大きな労力となることは承知のうえで、一度サービスを見直してみることをお勧めします。

 

このような話をすると、慣れた場所を変えるというお子さんへの環境変化の影響を危惧する声も聞かれそうですが、社会では大なり小なり適応していく連続の先に自立があると言っても過言ではありません。

 

お子さんの育ちに大切な時期であるからこそ、もし「慣れている」という理由だけで迷いを持っていらっしゃるのであれば、最小限の環境の変化でより良い場所を探すことも一つの良い手段であると言えそうです。変えないことがマイナスになってしまう場合があることを認識しておくことはとても大切です。

 

誤解のないようお伝えすると、「他事業所をやめて、みかづきにおいで」と言っているのではありません。それぞれの事業所が独自の特徴を持っているならば、お子さんに合ったより良い選択ができるお手伝いを、事業所単位でしっかりとできる力量を持つことが重要だと感じているのです。

 

みかづきでは少しずつではありますが、他事業所にも訪問させてもらい、顔の見える関係を作ろうと模索しています。もしご相談に来られたお子さんや保護者の方の思いに対して、みかづきよりも他事業所の方がより適切だと思えば、しっかりと情報提供を含むご相談もできるようになりたいと思っています。

 

そのため、ご見学の際は、一緒に社会資源を活用する方法もご相談させていただきますので、肩の力を抜いてお気軽にお越しください。見にくるだけでも問題ありません。何しろ、①締結自由の原則があるのですから。

投稿日:2020年01月06日(月)